外構業者の選び方|トラブルや失敗を防ぐためのポイントを紹介

「信頼できる外構業者を選びたい」
「外構工事はトラブルや失敗が多いって本当?」

住宅の新築と並行して外構工事を計画中の方は多いことと思います。住宅ほどではなくともたくさんのお金がかかる外構は、業者選びも慎重に行いたいものですよね。

ネットにはトラブルや失敗例などの口コミも多く、気になる業者を見つけても本当に信頼できるかという不安もあるでしょう。

そこで今回は、失敗しない外構業者の選び方を解説します。サービス内容や見積もりでチェックすべきポイントも説明するので、業者選びでお困りの方はぜひ参考にしてください。

目次

外構業者とは|門やフェンス、カーポートの設計・工事を行う業者

住宅の周りには門や塀、庭や駐車場(カーポート・車庫)などがありますが、これらの配置やデザインを考え、施工する業者を外構業者といいます。

外構は基本オーダーメイドで、住宅の外観や敷地の広さによってそのデザインは無限に広がっています。

たとえば、ひと口に「庭」といっても花壇の設置や植栽をしたいのか。はたまた子どもやペットが走り回れるようにしたいのかでも、仕上がりは大きく変わります。

外構業者はお客様の理想をヒアリングし、敷地や地盤の状態を確認した上でプランと見積もりを作成します。

時々「外構工事は新築費用に含まれるもの」と考える方がいますが、残念ながらそうではありません。住宅と外構はまったく別の工事とお考えください。

大手ハウスメーカーの中には、住宅と外構工事を一括して依頼できる会社もあります。しかし、外構専門の業者に比べて費用が高くなりやすく、デザインや使用できる商品数は非常に限定的です。

外構は外観の顔となる部分であり、工事にも費用がかかります。外構も含めて理想のお家が作られるので、業者選びは慎重に念入りに行いましょう。

「外構」と「エクステリア」の違い

外構について調べると「エクステリア」という言葉を目にすることがあります。

外構=エクステリアと捉えられがちですが、厳密には意味合いが少々異なります

というのも、外構は建物(住宅)の外にある門・塀・車庫・植栽などの構造物そのものを指す言葉です。これに対しエクステリアは、一つひとつの外構を含む空間全体のことを意味します。

室内をコーディネートをインテリアと呼びますが、その対義語がエクステリアを考えるとわかりやすいかもしれません。

外構業者を選ぶ際にチェックすべき6つのポイント

複数の外構業者で迷っている方は、以下6つの点をすべてチェックし総合的に判断することをおすすめします。

  1. 施工実績があるか
  2. 親身に対応してくれるか
  3. デザインやセンスが理想に合っているか
  4. 工事開始や完成時期はいつ頃か
  5. 見積もりに明細が記載されているか
  6. 保証やアフターサービスがあるか

ここからはそれぞれのポイントをより詳しく解説していきます。

ポイント①施工実績があるか

外構業者を選ぶ際は、まず過去の施工実績を確認してください。

施工実績は会社のホームページなどでチェックできます。中には、メディアに掲載されていない施工事例を見せてくれたり、実際に施工した現場(モデルハウスなど)へ直接案内してくれる業者もいます。

実績のある会社を選ぶメリットは、施工事例の中から理想のイメージを見つけやすい点です。漠然と「いい外構業者を探したい」とお考えなら、まずはどれだけの施工実績があるかで判断してみるといいでしょう。

ポイント②親身に対応してくれるか

外構工事は初回の聞き取りから図面作成まで、担当者との打ち合わせが何度も繰り返されます。

この時、担当者がどれだけ親身に対応してくれるかも業者選びの重要なポイントです。質問への回答内容やスピード感に不満があると「本当にここに任せて大丈夫?」という不安へ変わっていくでしょう。

レスポンスが雑(遅い)あるいは疑問を解消できないなど不信感が募る業者は、早い段階でふるい落としにかけた方がいいかもしれません。

ポイント③デザインやセンスが理想に合っているか

ひと口に外構といっても、ナチュラルモダンを希望する方もいれば、松の木と庭石の和風な庭にしたいという方もいます。

外構業者は基本どのようなイメージにも対応しますが、得意不得手はあるものです。提案してもらったイメージを見て「自分の理想と違う…」と感じることは決して珍しくありません。

費用が良心的な業者でも、明らかに理想とかけはなれたデザインならば他社を選ぶのも一つの方法です。妥協できる範囲ならいいですが、センス重視の方はデザイン力があるかどうかで判断するといいでしょう。

ポイント④工事開始や完成時期はいつ頃か

外構工事の工期は早ければ2週間ほど、敷地が広かったり設置物が多ければ2ヶ月近くかかることがあります。

いくつかある外構工事の中でも、季節によって左右されやすいのが植栽です。植栽は気候の影響を受けやすい時期を避けることが多く、植え込みに適した時期まで施工を待つよう提案されることがあります。

絶対に施工できないわけではありませんが、将来的な見栄えを考えた時に工事を強行しようとするお客様はほとんどいません。

できるだけ早く外構工事を進めたい方は、希望時期までに完工できるかも合わせて確認することが大切です。

ポイント⑤見積もりに明細が記載されているか

見積もりをもらったら、項目ごとに明細が記載されているかもチェックしてください。

というのも、一般の方は外構工事の詳細について知らないことがほとんどです。それをいいことに「工事一式◯円」という大雑把な見積もりを出す業者が多いのも事実です。

内訳が細かく記載されているほど、ごまかしのない見積もりといえます。見積もりをもらうとまず総額に目が行きがちですが、総額が安いかどうかだけで判断するのは少々リスキーです。

内訳のわかりにくい見積もりは、具体的な工事内容と詳細を出してもらうのがいいでしょう。

ポイント⑥保証やアフターサービスがあるか

保証やアフターフォローは、万が一のトラブルをスムーズに解決するために必要なサービスです。

保証がまったくない業者はそう多くありませんが、保証内容や期間は業者によってさまざまです。保証やアフターフォローがあるにも関わらず、実際のトラブルでは保証の対象外だったというケースは少なくありません

何かあった時のため、過去に起きたトラブル事例と対処内容はあらかじめ確認しておくと安心です。

外構工事でトラブルや失敗を防ぐには

外構工事のトラブルには次のものがあります。

  • 当初の見積もりよりも請求額が高かった
  • 打ち合わせ途中で工事がはじまっていた
  • 指定した商品とは違う商品が使われていた
  • 隣家に許可なく境界線を越えて掘削していた
  • 工期を過ぎても工事が終わらない

ここからは、外構工事の失敗を防ぐために注意すべきポイントをご紹介していきます。

費用(安さ)だけで判断しない

新築にはたくさんのお金がかかるので、外構にそれほど予算をあてられないという方は多いです。

節約自体は悪いことではありませんが、だからといって安さだけで外構業者を判断するのはおすすめできません。そもそも外構工事はお金のかかるものですから、費用を抑えるには何かしらの妥協点を見つける必要があります。

商品のグレードを下げたり安い素材を選択した結果、メンテナンスにお金がかかるというのはよくある話です。外構工事には相場がありますから、安さだけで判断しないようご注意ください。

もう一つ、見積もり作成後の変更は、どんなに小さな内容でも追加費用がかからないかどうかを確認すべきです。可能であれば現場を見て、気になることは現場監督や担当者に都度質問しましょう。

現地調査のない業者は避けるべき

外構工事の見積もりは、現地調査なくして作成できません。

「門やカーポートを設置するだけ」とお考えの方もいますが、外構工事はそれほど単純なものではないのです。敷地境界線やガス・水道メーターの位置、土地や道路の高さなど、構造物を設置できるかどうかを念入りに調べる必要があります。

現地調査は安全な工事をする上で必要不可欠なものですから「現地調査なし」を謳い文句とする業者は避けた方がいいでしょう。

外構業者は選び方にコツあり!ポイントをおさえてトラブルなく契約しよう

近隣の外構業者を検索すると、都会であればあるほど多くの会社がヒットします。

気になる業者を見つけたら、まずはホームページで施工実績をチェックします。候補が複数あれば相見積もりを取り、各社の費用やデザインを見比べてみましょう。

その上で担当者の対応や保証内容などから総合的に判断し「ここにお願いしたい!」と思える業者を選んでください。本記事が理想の業者探しのお役に立てますと幸いです。

この記事の監修者

大橋哲雄

大橋 哲雄

ステージ外構設計事務所代表。 お客様の不満を解消するエクステリアプランニングを得意としており、これまで1,000件以上の施工に携わっている。

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この記事を書いた人

フリーランスとして活動するエクステリアプランナー。
2級エクステリアプランナー・インテリアコーディネータ―の資格所有。
住宅の外観から内装デザインまでを得意としており、自身の住宅デザインも手掛けている。

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