猫と暮らすための家づくり。住みやすさを重視した理想的な間取り

テーブルの下で寝転ぶ猫

愛猫との生活をもっと豊かに、もっと快適にするためには、家の至る所で猫を思いやる工夫が必要です。

猫との幸せな暮らしは、猫のために自由な遊び場とリラックスできる環境を用意することからはじまります。時間をともに過ごすだけでなく、人間と猫の絆を深めるための空間が理想的です。

本記事では、猫がストレスなく過ごせる家づくりのヒントを解説します。間取りの工夫やおすすめの家具、愛猫家たちが工夫を凝らしてつくりあげた住まいの実例もご紹介するので、猫との共存をもっと楽しみたいとお考えの方は、ぜひ最後までお読みください。

目次

猫との豊かな暮らしを叶える家づくりのポイント

家の模型

猫との暮らしを豊かで快適なものにするため、家づくりではいくつかの工夫が必要です。

まずは猫を喜ばせるために取り入れたい家づくりのポイントをご紹介します。猫の特性や性格を理解した上で、愛猫が喜ぶ家づくりに役立ててください。

1.ぽかぽか陽気が差し込む「窓辺スペース」

猫は太陽の暖かさを感じながら、窓から外の景色を眺めるのが大好きです。

猫が日向ぼっこを好む理由には以下のものがあげられます。

  • 体温を保つため
  • 皮膚や毛を清潔にするため
  • ストレス解消のため
  • 体内時計を整えるため など

窓辺に日当たりのいいスペースを確保し、猫がリラックスできるベッドやクッションを設置すると自然光を楽しめる快適な場所になります。

2.家中をパトロールできる「キャットタワー・キャットウォーク」

画像引用:Liv House

猫の行動をじっくりと観察していると、高所でくつろいでいる姿を見かけます。

高所は猫にとって安全な場所であり、外敵を見つけやすく、獲物を探しやすいメリットがあります。よその猫に優位性を示したり、上下運動を好んだりする猫ならではの習性の現れです。

安全に過ごせる場所を提供するという意味では、キャットタワーやキャットウォークの設置が有用です。上下運動の機会を与えつつ、家全体を見渡せる場所を作ることで、精神安定と運動量の確保を同時に実現できます。

ただし、老猫に関しては高所の用意は必須ではありません。猫は年齢を重ねるごとに感覚が鈍くなり、高所への移動やジャンプをしなくなるからです。

子猫や成猫であれば高所は必要ですが、老化のサインが見えはじめている猫には猫用の階段やスロープなどを用意してあげるのがおすすめです。

3.心置きなくお手入れできる「爪研ぎ場所」

画像引用:nyans

爪研ぎは猫が健康を維持するために欠かせない本能的な行動です。

猫が爪研ぎする理由には次のものがあります。

  • 古い爪を剥がして新しい爪を育てるため
  • マーキングのため
  • 筋肉を伸ばすため
  • 飼い主へアピールするため
  • ストレスを解消するため など

猫の健康維持や欲求を満たすためには、家の中に複数の爪研ぎ場所を設置するのがおすすめです。

爪研ぎにはダンボールや麻縄などの素材があり、猫によって好みが異なります。キャットタワーと一体化したものもあるので、設置場所に合わせて猫が喜ぶ環境を整えてあげましょう。

4.静けさと掃除のしやすさを両立する「トイレ」

画像引用:OFT STORE

猫のトイレは清潔さとプライバシーの確保が重要です。

猫は人の出入りが少ない静かな場所で用を足したがるため、トイレはリビングから少し離れた場所に設置することをおすすめします。一度場所を決めたら、よほどの理由がない限り違う場所へ移動させないことも大切です。

また、猫はとても綺麗好きなので、砂が飛び散らないようにするためのカバーやトイレマットも用意してあげましょう。猫はいつでも清潔な場所で用を足すことができ、かつ飼い主も掃除の手間を減らせるので一石二鳥です。

補足ですが、トイレは猫の頭数に応じて複数用意することが推奨されています。多頭飼いの場合は、大切な家族の分だけトイレを用意してあげてくださいね。

5.ゆっくりごはんを味わえる「食事スペース」

画像引用:NECOTO

猫は心が落ち着く場所でゆっくりと食事を楽しみたい生き物です。

賑やか過ぎる場所や不衛生な場所を除けば、基本的にはどんな場所でも問題はありません。中には、飼い主の気配を感じられる場所や、周囲を見渡せる場所で食事したい猫もいます。

片付けや掃除のしやすさから、キッチンに食事スペースを設置する方もいるようです。正解はありませんが、キッチンに設置する場合は火や包丁などの取り扱いには注意しましょう。

食器は高さのあるものや傾斜のついたデザインを選ぶことで、猫の首や背中への負担を軽減できます。多頭飼いの場合は、それぞれの猫が安心して食べられるよう一定の距離を保つことも大切です。

6.自由に行き来できる「ペットドア」

画像引用:LIXIL

猫は家中をパトロールして回るのが日課です。

ドアや壁などにペットドアを設置すると、部屋と部屋を自由に行き来できます。ペットドアは一度設置してしまえば、猫は飼い主に都度要求することなくパトロールが可能です。

人間同士のプライバシーを保ったり、冷暖房費を節約したりなど、飼い主側にもさまざまなメリットをもたらします。

いま住んでいる家にペットドアを設置するなら、工事不要で後付けできる商品が便利です。新築であればハウスメーカーと相談しながら、ペットドア付きの建具を提案してもらうのがいいでしょう。

7.イタズラ予防は徹底的に「キッチン」

画像引用:TOYO KITCHEN STYLE

キッチンには猫の興味を引くものが多い反面、危険の多い場所でもあります。

好奇心旺盛な猫はキッチンに登ったり、調理器具や食品にイタズラしたくなったりするものです。猫が飛び乗ってくる可能性がある場所は、キッチンに限らずイタズラ防止の工夫をしなければなりません。

猫のイタズラ防止に有効な対策には次のものがあります。

  • カウンターに滑り止めをつける
  • 棚に扉をつける
  • 包丁や鋭利な調理器具の収納場所にロックをつける
  • 食品は棚や冷蔵庫に収納する
  • 食器や容器は割れにくい素材を選ぶ
  • フタ付きのゴミ箱にする など

家を留守にする時間が多い場合は、猫の安全を考えた工夫を施してください。

8.元気な安全な暮らしに必要な「脱走防止ゲート」

画像引用:アイリスプラザ

パトロールが日課の猫は、飼い主の隙をついて部屋からの脱走を企てています。

脱走することは想定の範囲だとして、タイミングが悪く窓や玄関から飛び出してしまうリスクには備えなければなりません。

猫が脱走するのを防ぐには、網戸や窓枠ゲートの設置が有効です。窓を開閉する必要がある時は、猫の様子もしっかりと確認して速やかに開け閉めしましょう。

活発な猫と暮らしている方は、玄関付近にゲートを設置することをおすすめします。猫の安全を確保する意味でも、脱走防止の対策は欠かさずに行なってくださいね。

9.いつまでもきれいな家を保つ「壁・床」

画像引用:DAIKEN

猫と暮らしていると、壁や床に傷がつくことは避けられません。

こまめに爪を切っても、猫が活発に走り回れば床に傷がついてしまいます。時には壁で爪研ぎされてしまうこともあるでしょう。

家の中をきれいに保つには、傷がつきにくい床材やクロスを選ぶことが大切です。耐久性の高さやメンテナンスのしやすさも重視したいポイントです。

猫と暮らす家におすすめしたい家具

猫との快適な暮らしを実現するためには、猫も人間も楽しめる家具を選びたいですよね。

ここからは、猫と暮らす家におすすめしたい家具やインテリアをご紹介します。

画像引用:MUKU工房

狭い場所やあたたかい場所が大好きな猫には、おしゃれで快適なスペースを用意してあげましょう。棚にフィットするクッションの上でリラックスする愛猫を想像するだけで、飼い主も楽しい気持ちになりますね。

空きスペースに設置するだけなので、賃貸に住んでいる方にもおすすめです。

画像引用:MyUnipet

天然木のなめらかな曲線が美しいこちらのデザインは、猫の上下運動に便利なキャットタワーです。格子の内側にステップがあり、猫は好きな場所でリラックスすることができます。

インテリアとしても楽しめるデザインなので、猫を想いつつおしゃれな家づくりに憧れる方におすすめしたいアイテムです。

画像引用:MYZOO

猫への愛情とデザイン性を両立したい場合は、猫用家具もとびきりおしゃれなものを選びましょう。なめらかな曲線が印象的なこちらのアイテムは、壁に設置するタイプのキャットタワー。

猫の運動不足を解消しつつ、空間もセンスよく見せるのに最適なアイテムです。

画像引用:LOWYA

リビングに必須のテレビ台も、思い切って猫仕様にしてみませんか?リーズナブルでおしゃれなアイテムが揃うLOWYAには、猫と飼い主が喜ばれる家具が揃っています。

飼い主はテレビ鑑賞を楽しみつつ、猫はパトロールに熱中する。そんな平和な時間を想像するだけで幸せな気持ちになれるでしょう。

このように、猫と人間の両方が楽しめる家具やインテリアは多数存在します。新たに猫を迎えた方や、猫のために家具を買い替えたいとお考えの方は、SNSやネットショップをくまなく探してお気に入りの家具を見つけてくださいね。

愛猫家が憧れる猫と暮らす家の実例4選

猫との豊かな暮らしを希望する方のため、ここからは愛猫家を中心に人気を集める猫仕様の家をご紹介します。

1.DIYで叶える猫カフェのような家

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この記事を書いた人

フリーランスとして活動するエクステリアプランナー。
2級エクステリアプランナー・インテリアコーディネータ―の資格所有。
住宅の外観から内装デザインまでを得意としており、自身の住宅デザインも手掛けている。

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