インテリアコーディネーターに依頼する場合の費用相場と内訳

観葉植物とお金

理想の家づくりを成功させたい時、頼りになるのがインテリアコーディネーターの存在です。

インテリアについてプロ目線の提案をしてもらえるのは、コーディネーターに依頼するもっとも大きなメリットです。一方で「コーディネーターに頼むとお金がかかる」と費用面の心配をされる方もいるでしょう。

そこでこの記事では、インテリアコーディネーターに依頼する場合の費用相場をわかりやすく解説します。家全体もしくは部屋の一部のみなど、依頼内容別の内訳をご紹介するので、コーディネーターへのご相談を検討されている方はぜひご参考にしてください。

目次

インテリアコーディネーターとは

インテリアコーディネーターとは、ひと言で表すと「建物内の空間を総合的にプロデュースするインテリアのプロ」です。

家づくりをされる方は、家具選びや家事動線を考慮した家具配置など迷うポイントが多いことと思います。そんな時、良き相談相手となってくれるのがインテリアコーディネーターです。

「この部屋には何色のソファが合う?」「おしゃれな照明を設置したい」など、内装にまつわる悩みや希望にプロ目線で答えてくれます。

インテリアコーディネーターは個人宅はもちろんのこと、オフィスや店舗、クリニックなどの空間づくりにも対応しています。インテリア関連の法規を学び、受験に合格した人だけが名乗れる要資格のお仕事です。

インテリアコーディネーターに依頼できること

インテリアコーディネーターに依頼できる内容は、大きく以下の3つに分けられます。

  1. 家具の選定・レイアウト
  2. 壁紙や床材の選定
  3. 装飾品の提案

ここからは、それぞれの依頼をより詳しく解説していきます。

その①家具の選定・レイアウト

インテリアコーディネーターは、お部屋や空間づくりに欠かせない以下の商材を取り扱います。

  • 家具
  • 照明器具
  • カーテン
  • 住宅設備機器

素敵な家具を見つけても、いざお部屋に配置するとなると空間が狭く見えたり、ほかの家具と相性が合うかが不安ですよね。

インテリアコーディネーターは、床面積と家具の割合や、視覚的・心理的効果を利用したカラーコーディネートなどで理にかなったレイアウトを提案します。

専門知識をもとにベストなレイアウトを作成してもらえるのは、インテリアコーディネーターに依頼する一番のメリットと言えるでしょう。

また、インテリアコーディネーターによっては家具の代理注文も可能です。中には通常購入よりも安く仕入れられる場合もあるため、インテリアにかかるコスト削減も期待できます。

その②壁紙や床材の選定

壁や天井のクロス、床材の選定もインテリアコーディネーターに依頼することが可能です。

「一部のみ異なるクロスを使いたい」「傷に強くお手入れがラクな床材を選びたい」など、相談者様の希望に合った商材を提案してくれます。

機能性やデザインだけでなく、家族構成や地域の気候に合ったアドバイスをしてもらえるため、住み心地のいい快適な空間が実現できるでしょう。

その③装飾品の提案

ある程度仕上がったお部屋も、装飾品を一つプラスするだけで空間に華やかさが増します。

絵画やオブジェ、観葉植物など、お部屋の雰囲気にマッチした装飾品を提案するのもインテリアコーディネーターのお仕事です。お持ちのものをどこに設置するかという相談もいいですし、理想のイメージに合う装飾品を提案してもらうのもOKです。

このように、インテリアコーディネーターは室内のあらゆる空間演出を手がけます。基本は相談者様の希望に沿ったデザインを提案してくれますが、イメージがまとまらない場合は助言を仰ぐことも可能です。

新築やリフォーム、開業などで理想の空間づくりを実現したい方は、インテリアコーディネーターに相談してみるのがいいでしょう。

インテリアコーディネーターにかかる費用

インテリアコーディネーターの費用は、依頼する会社(または個人)によって算出方法が異なります。

具体的には以下2つのどちらかで算定することが多いです。

  1. 提案内容の合計金額に応じて算定
  2. 床面積や部屋数に応じて算定

1の場合、家具や照明などの総額が100万円だったとしましょう。依頼する会社が総額の10%をコーディネート料と定めていれば、100万円×10%=10万円がインテリアコーディネーターに支払う費用となります。

2の例だと、コーディネート料を1部屋一律5万円とする会社もあれば、100㎡までは一律20万円などと料金を定めている会社もあります。これに加えて、打ち合わせ1時間につき◯円、ショールームへの同行1回につき◯円などと加算される場合もあるようです。

どのような算定をするかはコーディネート会社によってさまざまなので、気になる方は一度コーディネーターに相談してみることをおすすめします。

実際の費用相場については、

  • 家全体のコーディネートを依頼した場合
  • ワンルームのコーディネートを依頼した場合
  • 部屋の一部のみコーディネートを依頼した場合

この3パターンを例に挙げて、以下で詳しく解説していきます。

リビングや寝室、玄関など家全体を総合的にプロデュースしてもらう場合のコーディネート料は、次のように算定されます。

例①コーディネート料:提示:金額の15%

3人掛けソファ:45万円
テレビ台:25万円
ダイニングテーブル・チェア一式:50万円
照明一式:40万円
ラグ:10万円
ベッド・寝具一式:20万円
装飾品類:20万円
総額:210万円
コーディネート料(総額の15%)=31.5万円
※別途交通費と商品代がかかります。

例②コーディネート料:30㎡まで20万円(税別)

家の延べ床面積:100㎡
└LDK:約33㎡
└玄関:約5㎡
└寝室:約13.2㎡
3部屋・約51.2㎡のコーディネートを依頼する場合
コーディネート料=40万円(税別)
※別途交通費と商品代がかかります。

上記料金には、

  • 打ち合わせ
  • 現地調査
  • 見積もり作成
  • レイアウト作成
  • 商品の発注・納品確認

などが含まれます。(会社やコーディネーターによって打ち合わせ回数に制限がある場合があります)

一般的な個人宅の相場は30〜40万円ですが、高価な商品を購入したり床面積が広い場合は100万円以上かける方もいるようです。

料金例②ワンルームのコーディネートを依頼した場合

一人暮らしのワンルームや、カフェなどのひと空間のみコーディネートを依頼する場合も、費用の基本的な算出方法はほぼ同じです。

例①コーディネート料:提示:金額の15%

2人掛けソファ:20万円
テレビ台:10万円
テーブル:5万円
照明一式:15万円
ラグ:5万円
ベッド・寝具一式:10万円
装飾品類:5万円
総額:70万円
コーディネート料(総額の15%)=10.5万円
※別途交通費と商品代がかかります。

例②コーディネート料:30㎡まで20万円(税別)

家の延べ床面積:28㎡
コーディネート料=20万円(税別)
※別途交通費と商品代がかかります。

お客様の中には、費用を抑えるためにご自身で商品を注文される方もいます。この場合、商品の受け取りや組み立て、配置のみコーディネーターに依頼することも可能です。(別途費用はかかります)

料金例③部屋の一部のみコーディネートを依頼した場合

インテリアコーディネーターは、ひと部屋のみ、あるいはお部屋の一部のみのコーディネートにも対応しています。


リビングのみコーディネートを依頼したいというご相談は、前述のようにお部屋の床面積に応じて費用を算定します。照明のみ、カーテンのみなどの限定的な依頼は、1ヶ所1万円〜といった対応をしているコーディネーターもいるようです。

インテリアコーディネーターに依頼する流れ

インテリアコーディネーターにお仕事を依頼する際の流れは、以下を参考にしてください。

  1. イメージや予算などのヒアリング
  2. レイアウトを作成
  3. 打ち合わせ
  4. 納品
  5. 引き渡し

ここからは各ステップについて、より詳しく解説していきます。

step1.イメージや予算などのヒアリング

まずは、お客様が希望するイメージや予算をコーディネーターに相談します。

具体的なイメージがない場合、コーディネーターが過去に担当した事例の中から理想に近いものをお選びいただくことも可能です。初回はお家の図面や写真をお持ちいただくと、スムーズにヒアリングが進められます。

step2.レイアウトを作成

ヒアリングした情報をもとに、コーディネーターがレイアウトを作成します。

レイアウトは3D画像で作成されることが多く、実際のお部屋に近い雰囲気を確認できます。初回のレイアウト作成には、2〜3週間ほどかかるのが一般的です。

相談する会社やコーディネーターによっては、この時点で見積書を提示したり、実際にお家の中を確認する現地調査を行います。(大型の家具類を搬入できるか採寸が必要なため、現地調査は必ず行われます)

step3.打ち合わせ

提示されたレイアウトをもとに、さらに細かな打ち合わせを行います。

打ち合わせの回数の平均は2〜3回ですが、基本的にはお客様が納得するまでレイアウト変更は何度でも可能です。(追加料金が発生する場合あり)気になるショールームやショップがあれば、必要に応じてコーディネーターが同行します。

レイアウトと見積書の内容に問題がなければ、コーディネーターが商品の発注を進めていきます。

step4.納品

発注した商品の納品や搬入、設置もインテリアコーディネーターにお任せできます。

step5.引き渡し

商品がすべて揃い、設置が完了したらお引き渡しとなります。

お仕事の流れは、依頼する会社やコーディネーターによって上記でご紹介した順番と前後する場合があります。

理想のお部屋づくりはインテリアコーディネーターに相談するのがおすすめ

インテリアコーディネーターは、内装で理想的な住まいづくりを実現してくれるインテリアのプロです。

家具や照明、装飾品はもちろんのこと、クロスや床材選びも相談に乗ってもらえます。費用面で不安を感じる方もいますが、商品の発注や搬入などを自分で行えばコーディネート料を節約することも可能です。

「理想をうまく形にできるかわからない」「センスに自信がない」という方は、ぜひ一度インテリアコーディネーターに相談してみてください。幅広い専門知識から、相談者様の理想に合った空間づくりを実現してくれるはずです。

この記事の監修者

大橋哲雄

廣田 リカ

株式会社COLORHOUSE代表。 二級建築士兼インテリアデザイナー。色彩計画を得意としており、企業や大学・専門学校において客員講師としても活動。

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この記事を書いた人

フリーランスとして活動するエクステリアプランナー。
2級エクステリアプランナー・インテリアコーディネータ―の資格所有。
住宅の外観から内装デザインまでを得意としており、自身の住宅デザインも手掛けている。

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