外構工事の見積もりを取ろう|施工例や相場、断り方などをまとめて解説

「外構工事にはどれくらいのお金がかかるの?」
「相見積もりをしてから業者を決めるべき?」

住宅を新築した時、最後に待っているのが外構工事です。

お家づくりにはたくさんのお金がかかるため、外構にはあまり予算をかけられないという方は多いことと思います。外構工事を少しでも安く抑えるには、まず見積もりを取って相場を知ることが大切です。

そこでこの記事では、実際の施工例と費用をわかりやすく解説します。相見積もりや業者の断り方などもご紹介するので、外構工事を検討中の方はぜひ参考にしてください。

目次

新築の外構(エクステリア)工事の相場はいくら?

外構工事の相場は住宅の大きさや土地の広さにもよりますが、100〜300万円ほどかけたという方が多いようです。工事の項目別の相場は以下を参考にしてください。

項目費用相場
門柱10〜30万円
塀・フェンス50〜100万円
駐車場・カーポート20〜150万円
50〜100万円
ウッドデッキ20〜100万円

駐車場やカーポートは台数によって費用が大きく変わります。台風や積雪に強いものを選んだりデザインを重視したりすると、金額はさらに上がっていきます。

また、近年は新型コロナウイルス感染拡大の影響による「ウッドショック」で木材価格が高騰。ウッドデッキの外構工事は今後も価格が大きく変動すると予想されます。

トータルでどれくらいの費用がかかるのか、ここからは実際の施工例と総額をチェックしていきましょう。

外構工事の施工例

こちらでご紹介する施工例と外構費用は次の通りです。

  1. 施主様のこだわりが凝縮されたデザイン重視の施工事例|450万円〜
  2. 日差し対策と室内外の導線改善で生活を快適にする施工事例|200万円〜
  3. プライバシーと開放感の両立を実現した施工事例|240万円〜

工事詳細もあわせてご紹介します。

例①施主様のこだわりが凝縮されたデザイン重視の施工事例|450万円〜

施工部位門まわり・塀・玄関アプローチ・植栽・駐車場(*台分)
工期*週間
施工金額450万円~(税込)

新築に伴う外構工事で、とにかくデザインにこだわりたいというご希望です。

導線や素材など徹底的してディテールにこだわってプランニングしました。

お客様が生活されながら、なおかつボリュームある工事でしたが、天候にも恵まれスムーズに完工することができました。

例②日差し対策と室内外の導線改善で生活を快適にする施工事例|200万円〜

施工部位ウッドデッキ・パーゴラ・シェード
工期*週間
施工金額200万円~(税込)

「夏の日差しが強い」「室内からそのまま外へ出たい」「砂利だけで使い勝手が悪い」というお悩みを持ったお客様からのご相談。

パーゴラとシェードの組み合わせで直射日光を軽減し、ウッドデッキを配置することで外と内を自由に行き来できるようにしました。

バーベキューやプール遊びなど、家族の思い出がたくさんできる外構となりました。

例③プライバシーと開放感の両立を実現した施工事例|240万円〜

施工部位桟・花壇・庭・植栽・ウッドデッキ・照明
工期*週間
施工金額240万円~(税込)

「通行人の視線を遮りたい」「玄関前をオシャレにしたい」というご希望です。

最大の目的である目隠しは、単調なものにならないように幅の違う桟がリズムよく構成されているものを選択しました。

ウッドデッキ前は花壇と角柱を組み合わせて、落下防止と目隠しを兼ね備えています。花壇にすることで室内から見える緑が華やかさをプラス。

玄関前にはモニュメントと手入れ負担が少ない植栽を組み合わせて、表札や出入り口付近には照明も配置しています。

外構工事は3〜4社の見積もりを比較するのがおすすめ

外構工事は「ここにお願いしたい!」という業者がある場合を除き、3〜4社から相見積もりを取ることをおすすめします。

なぜ相見積もりをすべきなのか、その理由と見積もり内でチェックすべきポイントを解説していきます。

相見積もりは外構工事の相場がわかる

相見積もりをするもっとも大きなメリットは、外構工事の費用相場がわかることです。

建築やエクステリア業界に詳しい方であれば、どの工事にどれくらいの費用がかかるかおおよその金額が想像できるでしょう。しかしそうでない方はそもそもの相場がわからない上、1社のみの見積もりでは十分な情報が得られません。

かといって手当たり次第見積もり依頼をしてしまうと、情報量が多すぎて逆に決められないという事態に陥りやすいです。

相見積もりしていることがわかれば法外な見積もりを出されることもなくなりますし、何より高いか安いかを知る判断材料となります。外構工事の相場を知るためには、まず気になる業者を数社絞って相見積もりで比較してみるのがいいでしょう。

各社の諸経費は必ずチェックすること

外構工事の見積もりには「諸経費」という項目が含まれます。

諸経費に含まれる内容は、

  • 人件費
  • 消耗品費
  • 図面・書類作成費
  • ガソリン代

などがあり、どれも外構工事をする上で必ずかかる費用です。

外構工事の諸経費は総額の10〜15%と言われています。中には諸経費0円の見積もりを出す業者もいますが、諸経費をかけずに工事することは不可能です。

よって諸経費の記載がない見積もりは、別の項目のどこかで帳尻を合わせていると考えられます。

以上の理由から、諸経費が安いからいい業者(もしくは高いから悪徳である)と一概には判断できません。見積もりをチェックする際は、諸経費がどのように取り扱われているかをきちんと確認することが大切です。

保証やアフターサービスの有無も参考に

相見積もりをしたら、各社の保証内容やアフターサービスの有無もチェックしてください。

外構工事の保証やアフターサービスには、不具合や商品不良の修理保証や定期点検(メンテナンス)などが含まれます。

保証期間は工事内容や商品によって異なるので、保証を含むサービスが充実しているかどうかも判断基準とするのもいいでしょう。

外構工事の見積もりを取るタイミング

外構工事を検討している方は、情報収集のためにもできるだけ早く見積もりを取ることをおすすめします。

というのも、外構工事は見積もりを取ってすぐに開始できるものではありません。ハウスメーカーに依頼する場合を除いては、建物が完成する2〜3ヵ月前には見積もりを取っておくと安心です。

見積もりが出るまでの平均期間は1週間〜10日程度

外構工事の見積もりを作成するにあたり、業者はまず現地調査を行います。

現地調査では敷地の広さや配管の位置、地盤の状態などを確認します。その後、希望条件の聞き取りをした上で見積もり作成となるため、1週間〜10日ほど見ておくといいでしょう。

初回の打ち合わせから修正を数回行うとしても、やはり工事の希望開始時期の2〜3ヶ月前には見積もりを依頼しておきたいところです。

また、積雪のある地域では通常より工事に時間がかかることも想定されます。よって住宅工事のあとすぐに外構工事を進めたい方は、以上の点を考慮して見積もりを取らなければなりません。

業者からの連絡が遅い時はどうすべき?

見積もりが出るまでの期間は1週間〜10日が目安ですが、業者によって1ヶ月ほど時間がかかることもあります。

初回の見積もりで1ヶ月、そこから修正も加わるとなると理想に近いデザインが完成するまでに3ヵ月以上かかることも。業者からの連絡が遅いと不安な気持ちになりますが、予定日を過ぎても連絡がなければ催促してもOKです。

待っている間に別の業者から見積もりが届き、そちらに決めたいということであればそれも構いません。

業者の中には、見積もりを遅らせることで工事を断ろうと考えている業者もいます。それも含めて相見積もりが大切なので、見積もりを依頼する時はあらかじめ期日を決めておくのがいいでしょう。

見積もりを依頼した業者への断り方

相見積もりをした場合、契約をしない業者には断りの連絡を入れなければいけません。

実のところ、断り方で悩まれる方は非常に多いです。しかし、業者側からすれば今後の参考として断られた理由は知りたいものです。

ここからは、業者の断り方でお困りの方のための簡単なアドバイスをご紹介します。

断る理由は丁寧に説明すべき

断りの連絡を入れる時、本当の理由を伝えるべきかは非常に悩ましい問題です。

結論からいいますと、断る理由はきちんと説明すべきです。

というのも、業者は見積もりの内容に自信を持ってお客様へ提示しています。もし断られたとしても、なぜ他社が選ばれたか理由がわかれば業者の業務内容の向上に役立ちます。

相手を不快な気持ちにさせたくないという気持ちもわかりますが、だとすればやはり断りの理由は伝えるべきです。そもそも相見積もりはよくあることなので、業者側も断られることには慣れています

「A社の方が安かった」「B社の方が理想に近かった」など、どのような理由でも構いません。誠心誠意対応してくれた業者に対してのマナーとして、断りの理由は丁寧に伝えてください。

断りの連絡をしないのはNG

外構工事の相見積もりで、まれに「契約しないのだから断りの連絡はしなくてもいい」と考える方がいます。

見積もりを依頼した業者に対し、何の連絡もせずに終わろうとすることは絶対にいけません

なぜなら、見積もり自体は無料でも、業者はお客様のために時間と労力を費やしています。契約には至らずとも、一度は相談相手となってくれたことについて一言お礼を伝えるのもマナーです。

お互いに気持ちよく次に進むためにも、相見積もりをした業者には必ず断りの連絡を入れましょう。

外構工事は早めの相見積もりで理想を叶えてくれる業者を見つけよう

お家づくりの後、外構工事にもさらなる費用がかかるとなると業者選びは慎重になるものです。

費用を抑え、かつ理想のデザインを叶えるには相見積もりすることをおすすめします。見積もりができるまでにはある程度の時間がかかるので、外構工事の予定がある方は早めの行動が必要です。

業者が決定すれば他社への断り連絡も必要ですが、言いにくいと感じる必要はありません。

費用やデザインのほか、担当者との相性や保証内容などを総合的に見て、理想に合った業者を見つけてください。

この記事の監修者

大橋哲雄

大橋 哲雄

ステージ外構設計事務所代表。 お客様の不満を解消するエクステリアプランニングを得意としており、これまで1,000件以上の施工に携わっている。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

フリーランスとして活動するエクステリアプランナー。
2級エクステリアプランナー・インテリアコーディネータ―の資格所有。
住宅の外観から内装デザインまでを得意としており、自身の住宅デザインも手掛けている。

目次