「おしゃれで座り心地のいいソファが欲しい」
「ソファ選びで失敗しないコツは?」
ソファは室内空間の占める割合がもっとも大きい家具の一つです。
頻繁に買い替えられるものではないため、デザインやサイズ、座り心地などはしっかりチェックしたいものですよね。この記事では、ソファ選びで失敗しないためにおさえるべき3つのポイントを解説します。
お部屋の大きさや家族構成別のおすすめサイズもご紹介するので、ソファの購入を検討中の方はぜひ参考にしてください。
ソファ購入前は搬入経路を必ず確認すること
ソファは大型家具なので、建具の幅や間取り次第ではお部屋に搬入できないことがあります。
購入したはいいものの、運び込めず返品せざるを得なかった…という事態は避けたいものです。理想のソファが見つかったら、購入前にまずは搬入経路を確認しましょう。
- 玄関から搬入できるか
- 廊下や階段を通過できるか
- エレベーターの高さは十分か
玄関からの搬入が難しくても、窓から運び入れることができる場合があります。窓ガラスが取り外しでき、ソファの奥行きと高さがサッシ枠より小さければ搬入できる可能性は高いです。
設置場所が1階なら人力で対応できますが、2階以上であれば手吊り、またはクレーン車での吊り上げ作業が必要です。(事前の下見と別途見積もりが発生)
ソファのタイプは全部で9種類
理想のソファを見つけるため、次はソファの種類もチェックしていきましょう。
部屋タイプや家族構成別におすすめのソファタイプもご紹介していきます。
タイプ①1人掛けソファ
横幅 | 60〜90cm |
おすすめ | 一人暮らし/カップル・夫婦/インテリア |
部屋タイプ | 1R/1LDK/玄関(アクセントとして) |
文字通り、1人で座るタイプのソファです。
一人暮らしはもちろん、カップルやご夫婦は1人掛けソファを2脚揃えて使うのもおすすめです。
ソファの脚は、ソファ自体の印象やお部屋の雰囲気を大きく左右するものです。
脚つきのソファはお部屋に立体感が生まれます。通気性がよく、掃除機も入るのでソファ下を清潔に保ちやすいのがメリットです。
一方、脚なしのソファがあるお部屋には重厚感が感じられます。ソファ自体も安定しますし、荷重が分散されるので床に傷がつきにくいです。
ソファは、脚の有無でどちらが優れているということはありません。見た目やそれぞれのメリット、住む人の生活から総合的に判断するのがいいでしょう。
タイプ②2人掛けソファ
横幅 | 120〜160cm |
おすすめ | 一人暮らし/カップル・夫婦/ファミリー/店舗 |
部屋タイプ | 1R/1LDK/2LDK/待合室/応接室 |
一人暮らしやカップル、ファミリーなど幅広い層に人気なのが2人掛けソファです。
2人で座るのにちょうどいいサイズですが、1人でゆったりくつろぎたい方にもおすすめです。2人掛けを2組、または1人掛けとセットで置けば、家族の団らんや来客時にも対応できます。
脚をのばして座りたい方には、オットマン(フットスツール)も便利です。オットマンは脚を乗せるだけでなく、椅子や荷物置き、インテリアのアクセントとしても使えます。
タイプ③3人掛けソファ
横幅 | 170〜220cm |
おすすめ | カップル・夫婦/ファミリー/店舗 |
部屋タイプ | 2LDK以上/待合室/応接室 |
ゆったり余裕を持って座りたい方におすすめのタイプです。
大人が脚を伸ばして横になれる大きさなので、お昼寝タイムも快適に休息できます。来客時にも十分なサイズですが、ソファの大きさと搬入経路はしっかりとチェックしましょう。
最近は、2人掛け以上3人掛け未満の「2.5人掛けソファ」も人気です。
タイプ④カウチソファ(L字型ソファ)
横幅 | 150〜220cm |
おすすめ | カップル・夫婦/ファミリー |
部屋タイプ | 2LDK以上 |
背もたれに対して座面が長いタイプのソファです。
カウチは「横たわる」という意味で、寝転がってくつろぎたい方におすすめです。カウチソファを置くにはお部屋に相応の広さが必要ですが、ソファで過ごす時間は至福のひとときとなるでしょう。
タイプ⑤コーナーソファ
横幅 | 180〜250cm以上 |
おすすめ | カップル・夫婦/ファミリー/店舗 |
部屋タイプ | 2LDK以上/待合室/応接室 |
お部屋の角に置ける存在感のあるソファです。
L字型なのでカウチソファと混同されやすいですが、座面をよく見ると両者の違いがわかります。コーナーソファは1人分の座面スペースが区切られているのに対し、カウチソファは座面が長い部分に区切りがありません。
これは、カウチソファに簡易ベッドとしての用途もあり、横たわることを前提として作られているためです。(もちろん、コーナーソファーでも横になることは可能です)
コーナーソファは、デッドスペースになりやすいお部屋の隅もくつろぎの場として活用できます。また、店舗の待合室や応接室にもぴったりのソファです。
タイプ⑥ローソファ(フロアソファ)
横幅 | 120〜160cm |
おすすめ | 一人暮らし/カップル・夫婦/ファミリー/ペット |
部屋タイプ | 1R/1LDK/2LDK |
床に座ったり、あぐらをかいたりする日本の生活スタイルに合ったソファです。
高さがない分、圧迫感が少なくお部屋に開放感がうまれます。また、座面高が低いので小さなお子さんやペットがいるご家庭も安心です。
1人掛けのローソファは座椅子とも呼ばれます。2人掛け・3人掛けとサイズを選べるのも嬉しいポイントです。
タイプ⑦ハイバックソファ
横幅 | 120〜160cm |
おすすめ | 一人暮らし/カップル・夫婦/ファミリー |
部屋タイプ | 1R/1LDK/2LDK |
背もたれが高く、頭や背中をしっかりと支えてくれるハイバックソファ。
こちらも1〜3人掛けがあり、お部屋の大きさや家族構成に合わせて適切な大きさが選べます。レイアウト次第では、お部屋の間仕切りとしての使い道もあります。
ハイバックソファは、背もたれに高さがある分搬入に苦労するかもしれません。2人掛け以上で横幅のあるソファは、搬入経路をしっかり確認しましょう。
タイプ⑧リクライニングソファ
横幅 | 70〜220cm |
おすすめ | 一人暮らし/ファミリー |
部屋タイプ | 1R/1LDK/2LDK |
背もたれの位置を調節できるタイプのソファです。
ソファによってフットレストが可動式のものもあり、楽な体勢でゆったりとくつろげるのが大きな特徴です。自動でリクライニングできるタイプは、お年寄りにも人気があります。
背もたれを前後に動かす想定でつくられているため、可動域に家具などは配置できません。加えてデッドスペースができやすいのは、リクライニングソファのデメリットといえるでしょう。
タイプ⑨ソファベッド
横幅 | 190〜210cm |
おすすめ | 一人暮らし/カップル・夫婦 |
部屋タイプ | 1R/1LDK |
ソファとベッド両方の機能を兼ね備えたベッドです。
日中と夜とで使い分けができるほか、来客用のベッドとしても活用できるのが魅力です。1つで2役をこなす省スペース家具として、一人暮らしの方に人気があります。
ソファベッドは、通常のソファに比べて耐久性がやや低めです。デザインも限定されているため、見た目にこだわりたい方にはあまりおすすめできません。
ソファの素材と生地
ソファタイプと一緒にチェックしたいのが、ソファ表面の生地(張り地)です。
張り地の種類は、①天然皮革②人工皮革③ファブリックの3種類に分けられます。以下の表は、それぞれの特徴を比較したものです。
天然皮革(本革) | 人工皮革 | ファブリック | |
素材 | おもに牛革を使用 | 合成樹脂と布を混ぜ合わせ、本革に似せてつくられた素材 | 布 |
価格 | △ 人工皮革・ファブリックに比べて高価 | ◎ | ◎ |
耐久性 | ◎ | △ 経年劣化しやすい | △ 汚れや摩擦などのダメージを受けやすい |
防水性 | ◎ | ◎ | △ 水分が染み込むとシミになりやすい |
カラーバリエーション | △ 天然素材のカラーのみ | ◎ | ◎ |
お手入れ | △ 定期的なお手入れが必要 | ◎ | ◯ 汚れやダニ対策が必要 |
3種類のうち、もっとも耐久性に優れる張り地は天然皮革です。
保湿性・吸湿性・通気性どれをとってもピカイチで、人の体温になじむ質感はくせになる心地よさがあります。経年変化によって色味は移り変わりますが、天然素材ならではの風合いが楽しめるのは本革ソファの醍醐味ともいえるでしょう。
人工皮革と布ソファは、本革に比べて安価なのが特徴です。カラーバリエーションやお手入れの手軽さを重視する方、小さなお子さんやペットがいるご家庭におすすめです。
ソファの内部構造と硬さ
ソファで過ごす時間の長い方は、ソファ内部の構造についても知っておくといいでしょう。
座った時の衝撃を和らげたり、座り心地や安定感を決めるのは、木製のフレームに組み込まれたバネやクッションです。衝撃吸収材は①S字スプリング②コイルスプリング③ウェービングベルトの計3種類で、それぞれ以下の特徴があります。
S字スプリング | コイルスプリング | ウェービングベルト | |
均一性 | ◯ | ◎ | ◯ |
やわらかさ | △ バネの力が強いソファ両端は硬め | △ 弾力がある | ◎ |
耐久性 | ◎ | ◎ | △ ベルトが伸びてしまうことがある |
波型に反ったバネを用いたS字スプリングは、ソファの内部に使われるバネやクッションでもっとも多いタイプです。バネの上に重ねるウレタンの質や量にもよりますが、座り心地はやや硬めなのが特徴です。
続いてコイルスプリングは、ソファ内部でうずまき状のバネが横に並べられています。どの面に座っても弾力が均一で、長時間座っても疲れにくく耐久性にも優れています。
ウェービングベルトは、糸とゴムでつくられたテープ状のベルトを縦横交互に重ねたクッション材です。S字やコイルスプリングに比べて耐久性は劣りますが、サビやきしむ音が出にくいのが利点です。
ソファの座り心地や硬さは、人によって好みが大きく分かれます。上記の特徴をよく理解した上で、実際に座って確かめてみるのがいいでしょう。
ソファ選びの際にチェックすべき3つのポイント
大きさや素材、内部構造がわかったら、いよいよ実際にソファを選ぶステップです。
お部屋の大きさや雰囲気、使う人をイメージしながら、理想のソファを探していきましょう。最後は、ソファ選びで失敗しないためにチェックすべき3つのポイントを解説していきます。
ポイント①誰が使うのか
ソファでの過ごし方は人それぞれで違うものです。
読書やお昼寝を楽しみたい方は、長時間座っても疲れないソファをお求めになるかと思います。小さなお子さんがいるご家庭だと、防汚性やお手入れのしやすさを重視する方が多いかもしれません。
また、自宅に人を招く機会が多い方は、来客に備えたお部屋づくりをする必要があります。誰がどのように座るのかをきちんと想定できれば、ソファ選びでの失敗を防げぐことができるでしょう。
ポイント②部屋の大きさはどれくらいか
購入したソファをいざ搬入すると、意外に大きくお部屋が狭く感じるというのはよくある話です。
広い家具店と自宅では、同じソファであっても見え方の感覚がまったく異なります。無事運び入れることができたとしても、ソファが占める割合が大きすぎては窮屈な空間に感じられます。
ソファ選びの際は、設置予定のお部屋に対してソファが適切な大きさかどうかも必ず確認しましょう。イメージしづらい時は、ソファのサイズにカットした新聞紙を敷いてみるのがおすすめです。
ポイント③部屋はどんな雰囲気か
大型家具のソファは、お部屋の印象を大きく変えるインテリアの中心となるアイテムです。
インテリアの配色は、ベースカラー75%:メインカラー25%:アクセントカラー5%で考えるとバランスがよいと言われています。この割合からいうと、ソファの色はメインカラーに該当することが多いです。
理想の室内空間を完成させるためにも、ほかのインテリアにマッチするソファかどうかをイメージしてみてください。イメージがわかない、センスに自信がないという方は、専門知識をもったプロに相談してみるのもおすすめです。
ライフスタイルや家族構成に合わせて理想のソファを選ぼう
ソファの購入を検討中の方は、まずご自身の生活を思い浮かべてみてください。
ソファでの過ごし方やご家族のこと、来客の頻度など、ライフスタイルによって適切なソファのタイプは変わってきます。簡単に買い換えられるものではないため、サイズや素材、座り心地はしっかりとチェックしましょう。
また、お気に入りのソファを見つけた後は、搬入経路とお部屋に運び込めるサイズかどうかの確認も必要です。この記事でご紹介した内容が、理想のソファ探しとお部屋づくりに役立ちますと幸いです。