新築や引っ越し、模様替えなどのタイミングはインテリアを入れ替える楽しみがあります。
中でも空間の印象を大きく左右するカーテンは、カラーやデザイン、サイズなどチェックすべきポイントが多く、選び方に迷うという方は多いでしょう。
「空間をおしゃれに見せるカーテンを選びたい」
「手持ちの家具になじむカーテンはどのように選べばいい?」
このような希望や疑問をお持ちの方のため、この記事ではカーテンの選び方のコツを解説します。カーテンがおしゃれなお部屋の実例もご紹介するので、空間コーディネートに不安がある方はぜひ参考にしてください。
カーテン選びのポイント①「サイズ・寸法」
カーテンを選ぶにあたって、まずチェックすべきなのが窓のサイズです。
理想のお部屋のイメージは色々あるかと思いますが、窓の大きさは変わらないので第一に寸法を測るところからはじめていきましょう。
まずは窓の種類をチェック
カーテンの寸法を測る際は、先に窓の種類をチェックします。
窓の形にはいくつか種類があり、それぞれの形や希望するカーテンのタイプによって寸法の測り方が異なります。サイズの失敗を防ぐため、窓の種類をあらかじめ把握しておきましょう。
窓の種類と特徴を以下にまとめました。
種類 | 特徴 |
---|---|
引き違い窓 | 窓ガラスを左右にスライドさせて開閉するタイプ。通風量を調節しやすい |
縦すべり出し窓 | ドアのように開閉するタイプ。窓ガラスを外側に押し出す |
横すべり出し窓 | 窓ガラスの下部を外側に押し出して開閉するタイプ |
上げ下げ窓 | 下窓を上にスライドさせて開閉するタイプ。上窓は固定されている |
出窓 | 外から見た時に窓が外に張り出しているタイプ |
FIX窓 | 開閉できないタイプ。主に採光や眺望のために設置する |
カーテンとブラインドでは測り方が異なるので注意
カーテンレールは窓枠上部に取り付けるのが一般的ですが、ブラインドやロールスクリーンの場合は窓枠の内側に取り付けたい方もいるでしょう。
窓枠の内側への取り付けは「天井付け」といい、横幅の寸法をしっかりと測らなければいけません。
窓枠の大きさによってはオーダーメイドとなる場合もあるので、メーカーの指示にしたがって丁寧にサイズを測りましょう。
カーテン選びのポイント②「設置する部屋」
カーテンには防犯や遮光、仕切りなどさまざまな役割があります。
デザインだけで選んでしまうと外から室内が見えたり、プライバシーを守れないといった失敗が起きやすいです。かといって機能性ばかり重視すると、理想の空間作りが難しくなります。
カーテン選びの失敗を避けるには、デザインと機能性の両方をバランスよく考えることが大切です。ここからはカーテンの選び方のコツをお部屋別に解説します。
リビング|部屋の雰囲気と防犯対策の両面から考える
リビングは家族全員が集まる場所なので、ゆっくりとくつろげる空間づくりが理想です。
カーテンは原色や奇抜な柄は避け、落ち着きを感じられるデザインをチョイスするのがいいでしょう。リビングの窓が人通りの多い道路に面している場合は、遮像タイプのカーテンで室内を見えにくくする工夫も必要です。
また、日差し対策や調光にはレースカーテンも必須です。レースカーテンは室内の温度調節にも役立つので、快適なリビング空間を作るにはカーテンとレースカーテンをペアで設置することをおすすめします。
寝室|リラックス効果と遮光性を重視
寝室のカーテン選びでまず重視すべきなのが遮光性です。
夜は街灯の明かりを、朝は陽の光を遮ることで睡眠の質が高まり、すっきりと目覚めのいい朝を迎えられます。遮光機能のないカーテンは防犯面にも不安が残るので、寝室の階数や間取りも考慮したカーテン選びが必要となります。
以下はカーテンの遮光性能(3等級)をまとめたものです。
等級 | 遮光率 | レベル |
---|---|---|
1級 | 99.99%〜 | 人の顔は認識できない |
2級 | 99.80%〜 | 人の顔や表情が認識できる |
3級 | 99.40%〜 | 人の顔や表情は認識できるが、事務作業をするには暗い |
※遮光率3級以上のカーテンにはNIFの遮光マークが表示される
睡眠中の照明や起床時の明るさは、人によって好みが分かれるところでもあります。照明があると眠れない方もいますし、陽が昇るのと同時に目覚めたい方もいるでしょう。
寝室のカーテン選びは上記の遮光レベルを参考にしてください。
子ども部屋|年齢や成長に合わせたデザインをチョイス
子ども部屋のカーテン選びは、お子さんが楽しく安全に過ごせる空間作りを意識しましょう。
お子さんが小さいうちは、カラフルなものやイラストが描かれたデザインがおすすめです。一人で眠るのがまだ先であれば、遮光にはこだわらなくてもいいでしょう。
お子さんが小学生になり、お部屋で過ごす時間が長くなったタイミングでカーテンを新しくするご家庭も多いです。朝起きるのが苦手なお子さんには、遮光等級が2〜3級のカーテンで朝日を感じられるお部屋作りをしてあげてください。
書斎|集中力を高める落ち着きのあるカラーが◎
書斎や仕事部屋は、集中力アップのために落ち着きのある空間にしたいもの。
カラーや遮光性を重視したカーテン選びで、居心地のいいお部屋に仕上げましょう。
本や書類が多い場合、日焼け防止のために遮光やUVカット仕様のカーテンを選ぶのがおすすめです。大切なものを長く保管できるよう、機能性も意識しましょう。
一人暮らし(ワンルーム)|好みのカーテンでインテリアを楽しもう
単身者向けのお部屋は、好みのデザインで空間作りを思い切り楽しめます。
部屋全体をバランスよく見せるには、今ある家具のカラーと同系色のものを選ぶと失敗しにくいです。明るい気分になれるお部屋、リラックスできるお部屋などイメージに合ったデザインを探してみましょう。
マンションやアパートの場合、階数や近隣の建物次第では防犯対策が必要です。とくに女性の一人暮らしは室内が見えないよう、遮像やレースカーテンの使用もお忘れなく。
カーテン選びのポイント③「カラー」
カラーの悩みは、色の効果や黄金比率を理解することで解消できます。
色の理解はカーテンだけでなく、インテリア全体にも活用できるので以下を参考にまとまりのある配色にチャレンジしてください。
ベース・メイン・アクセントカラーの黄金比率から考える
部屋の配色を考える時は①ベースカラー②メインカラー③アクセントカラーの3つのバランスを取ることが大切です。
上記のカラーは①70〜75%②20〜25%③5%でバランスを取ると美しくまとまると言われています。割合を大きく占めるベースカラーは、天井や壁紙、床などの基本色です。
カーテンはメインカラーに該当するので、ほかの家具とのバランスを見ながら2割程度の配色になるよう意識しましょう。
上級者向けですが、小さい窓にアクセントカラーのカーテンを選ぶ面白さもあります。自分だけの空間ですから、好みを思う存分表現してみてください。
部屋全体を同系色で統一すると失敗しにくい
カーテンのカラーは、手持ちの家具やインテリアと同系色のものを選ぶと失敗を防げます。
部屋全体を見た時、占める割合の大きいもの(ソファやじゅうたんなど)と似た色のカラーのカーテンをチョイスします。まったく同じでもいいですが、濃淡をつけるだけでメリハリのあるお部屋に仕上がるでしょう。
色の心理的効果も参考にしよう
カーテンのカラーで迷った時は、色の心理的効果をヒントにする方法もあります。
色 | 効果 |
---|---|
ホワイト・アイボリー系 | 清潔感を与える。膨張色なので空間を広く見せる効果も期待できる |
ブラック・グレー系 | インテリアでは重厚感や高級感を演出する。クールな印象が強く、モダンな空間作りに映えるカラー |
レッド・ピンク系 | 情熱的で興奮を高める。食欲増進の効果があるため、キッチンやダイニングのアクセントカラーにおすすめ |
ブルー系 | リラックス効果や集中力を高める効果が期待できる |
イエロー系 | 明るく華やかな印象。気分を高揚させる効果があるので、人が集まる部屋に配色するのがいい |
グリーン系 | 緊張を緩和させ、精神を落ち着かせる。インテリアで幅広く活用できるカラー |
ブラウン系 | 重厚感や落ち着きを感じられる。他カラーとの相性もよくまとまりやすい |
空間を広く見せたいお部屋はホワイトやアイボリーが最適です。ラグジュアリーな雰囲気を演出したいお部屋はブラックやグレーもいいでしょう。
失敗は避けたい、冒険はしたくないという方は、どんな色とも相性がいいグリーン系やブラウン系がおすすめです。
【実例】カーテンの選び方がおしゃれな部屋6選
カーテン選びのポイントがわかったところで、次はおしゃれなお部屋になじむカーテンの実例をいくつかご紹介します。
1.部屋全体が同系色でまとめられすっきりとした印象に【グレー系】
グレー系のメインカラーでシンプルでまとまったお部屋です。柄物は難しいイメージがありますが、他の家具を同系色で統一することでワンランク上のインテリアに仕上がっています。
2.同一空間でも目的に合ったカーテン選びを【リビング&書斎】
人が集まるソファ近くの窓には光を優しく取り込めるレースカーテンを。本や書類があるデスク周辺は遮光カーテンを。
用途に合わせて別の種類のカーテンを使用していますが、部屋全体の配色にまとまりがあり、違和感を感じさせません。
3.リビングにぴったりなあたたかみを感じるカラー【ブラウン系】
シンプルながらリネンの質感を感じられるカーテン。木目の床との相性がよく、空間全体にあたたかみを演出しています。
4.子どもの目を引くカラーコーディネート【子ども部屋】
ブルー系で統一されたお部屋。お子さんの感性が育ちそうな空間づくりで親御さんのセンスが光ります。兄弟やお友達みんなで楽しめそうなお部屋です。
5.居心地のいいアースカラーが空間になじむ【グリーン系】
グリーン系はインテリアで大活躍のカラーです。その他カラーとのなじみがよく、中でもブラウン系との相性は抜群です。
6.ガーリーな空間が魅力的【ホワイト&ピンク系】
女性らしさ溢れるガーリーなお部屋。ホワイト系のカーテンが清潔感と奥行きを出しています。ピンクとのカラーバランスが絶妙で、美容サロンにいるような雰囲気を味わえます。
空間の印象はカーテンの選び方で大きく変わります
新築や引っ越しの初日に必要となるカーテンは、お部屋づくりに欠かせないインテリアの一つです。
カラーや素材で印象が大きく変わるので、空間イメージを持った上で理想のカーテンを探しましょう。またカーテンはサイズで失敗する方も多いので、寸法は丁寧に測ることを心がけましょう。
本記事がカーテン選びの参考になりますと幸いです。